これ、みんな先生方がなさいますか1

「よーく教えてくれるし、何でも聞けるので満足しています。」佐世保中央病院糖尿病センターに通うある外来患者さんのコメントです。『朝9:00来院。先生の予約は10:00だけど、受付後に血液の検査。HbA1cは15分後に糖尿病療養指導士(CDE)さんがその結果を教えてくれて、最近の食事摂取量の評価もしてくれる。その後合併症のチェック。フットケアから眼科受診のスケジュール作成まで懇切丁寧に教えてくれる。そして、患者として知っておくと役に立つ糖尿病の知識に関する説明がある。先生にはなかなか聞きにくいけど、この雰囲気なら何でも質問できる。そうこうしているうちに先生の診察。検査結果は電子カルテに表示されていて、それを確認しながら「今日は何でも質問できましたか? 新しい情報はありましたか?」と先生。診察時間は数分だったけど、なんだかたっぷりと看護師や医師と話し合えたようで、そのせいか毎日少しずつ前向きに考えられるようになりました。』これが糖尿病センター長である松本先生と私が目指したセンターの基本コンセプトでした。そして関係各位の大変な努力でほぼ構想通りに現実のものとなりました。先日の新聞各紙に当院の糖尿病センターが紹介されましたように、2人のDr.で約1400人もの糖尿病患者さんを管理し、かつ高い満足度が得られている秘密は、Dr.と18人ものCDE(看護師、管理栄養士、薬剤師、検査技師、理学療法士)を中心とするチーム医療です。佐世保中央病院リウマチ膠原病センターが、高い集客力と満足度を生み出している秘密にもリウマチ膠原病療養指導士の活躍があります。リウマチのように多臓器に病変の及ぶ疾患では患者さんの心も含めた全身管理が必要になります。そのためには十分な時間と観察力が求められます。このように、患者満足度の高い良質なケアのために、多忙な医師に代わって全身状態を把握し、現在の状況をひとまとめしてくれるエキスパート・ナースが必要となるのです。医師が誠心誠意情熱をふりそそいで患者教育を行っても、成果に結びつかない原因に、患者さんの無知と無理解がありました。しかし、佐世保中央病院が糖尿病センターにて3年前から行ってきた看護外来(我々は栄養看護外来と呼んでいます)では以下に述べるような成果を挙げました。(以下次号)