在宅医養成の試み(その8)

   多職種協働を学ぶには訪問看護ステーション、緩和ケアチーム、在宅介護チーム、訪問リハビリチーム、そしてそれらのチームを統制する在宅医、補佐する多くのケアマネージャーを配し、運営している法人組織にて、それぞれのカンファランスに参加し、時に行動を共にすることが、その理解への早道です。
  われわれ白十字会は佐世保地区においてこれらの在宅チームを運営しています。7名の訪問看護師は主治医の指示のもと、血圧や血糖値、PEG、ストーマ、褥瘡、在宅酸素等の医療的管理を行っています。緩和ケアチームは疼痛コントロール、リンパマッサージ等のきめ細やかなサービスを主治医との緊密な報告、連携のもと24時間体制で実施しています。                   
  身体上、家屋立地上の問題等で病院やデイケアに通ってのリハビリが困難な脳血管疾患後や廃用症候群の要介護3~5の患者さんには、訪問リハビリチームが実際の生活の中で使用している椅子やベッド、トイレ、廊下等を活用してより日常性動作に即した効果的なリハビリを目指して取り組んでいます。また、生活援助や身体的介護を在宅にて支援する訪問介護チーム、そして寝たきりや車椅子等の状態の在宅患者さんをご自宅に訪問し、移動入浴槽を用い安全で快適な入浴を実現し、心身の活性化と身体面の清潔保持を図る訪問入浴サービスチームがそれぞれ活動しています。
  そしてこれらのサービスを効果的、効率的にプランニングし、利用者、家族及び主治医に報告、連絡調整を行う大切な役割を担っているのがケアマネージャーを有する居宅介護支援事業所です。我々法人内の4箇所の事業所にて現在32名のケアマネージャーが在宅生活をサポートしています。
在宅サービスは相互理解に基づいたチームケアが最も重要です。是非、その仕組みを体験し、理解して頂きたいと考えています。

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 認定看護師による在宅緩和ケア                 在宅酸素療法