地域感謝祭に寄せて

病院長 竹尾 剛

 当院が1995年に現在のこの地に移転してまいりまして、おかげさまで30年の月日が経ちました。この30年間、地域医療の一端を担う病院として、皆様の健康と安心を守るため、職員一同、全力を尽くしてまいりました。
 今日、この記念すべき日を迎えられましたこと、ひとえに日頃から当院を支え、信頼してくださった地域の皆様のおかげと、心より感謝申し上げます。

 30年前の移転当初は、まだこの地域の環境も現在とは大きく異なっており、周囲の住宅地も商業施設もなく、山を削った場所に当院が建っているという状況でした。しかし、少しずつ団地が誕生し、スーパーマーケットが開業し、皆様の温かいご理解とご協力のおかげで、今日に至るまで、私たちは地域に根ざした医療を提供し続けることができました。

 皆様が当院を、ある時は救急病院、ある時はかかりつけの病院として頼りにしてくださったこと、そして、時には厳しいご意見もいただきながら、地域医療のあり方を共に考え、そして構築して頂いたことに、改めて深く感謝申し上げます。地域の皆様との交流こそが、私たち職員の大きな励みとなり、当院の成長の原動力となってまいりました。

 感謝の気持ちを込めて、ささやかではございますが、「地域感謝祭」を開催させて頂くこととしました。

 このお祭りが、皆様にとって少しでも楽しいひとときとなり、また、当院と地域の皆様との絆を更に深める機会となることを願っております。

 私たちはこれからも、この30年の経験と実績を糧に、更なる医療の質の向上に努めてまいります。高齢化が進む社会において、急性期の医療はもちろんのこと、在宅医療や介護との連携を強化し、皆様が住み慣れた地域で安心して暮らし続けられるよう、地域包括ケアシステムの中核を担う病院としての役割も果たしていく所存です。

 今後とも、地域の皆様の「命と健康の砦」として、より一層精進してまいりますので、変わらぬご指導とご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

  どうぞ皆様、奮ってご参加ください。 多くの皆様のご来院をお待ちしております。