心臓血管外科

低侵襲手術(①心臓弁膜症 ②大動脈瘤 ③下肢静脈瘤)を積極的に行っています。

診療内容

心臓血管外科は24時間緊急に対応できる体制を整え、心臓疾患・大血管疾患・末梢血管疾患の外科治療を主に診療を行っております。 また、循環器内科・放射線科の医師と綿密に連絡を取り合い、患者さんに最適な医療を提案しております。


また、専門外来として「心臓弁膜症外来」「下肢静脈瘤外来」「大動脈瘤ステントグラフト外来」を開設し、患者さまのニーズに応えています。

診療している主な疾患

■ 心臓疾患

虚血性心疾患(心筋梗塞・狭心症)、心臓弁膜症、先天性心疾患(心房中隔欠損症・心室中隔欠損症)、心臓腫瘍など
※心膜弁膜症や心房中隔欠損症に対しては低侵襲心臓手術(MICS)を積極的に行っています。

<低侵襲心臓手術(MICS:minimally invasive cardiac surgery)>
通常の心臓手術では胸骨正中切開と胸の中央の骨(胸骨)を約 25cm 程度縦に切開する大きな創部となります。当院で行っている低侵襲手術は、約 6cm 程度の創部で、右胸の肋骨と肋骨の間を切開する小切開による心臓手術です。
胸骨を切らないため出血が少なく、傷の感染リスクもほとんどありません。傷が小さいため、特に女性では創部が乳房に隠れほとんど見えなくなり、美容上も優れています。
一般的な胸骨正中切開の手術後は、自動車の運転や肉体労働、テニスやゴルフなどのスポーツはしばらく控える必要がありますが、MICS ではそのような運動制限はありません。
そのため、早期のリハビリテーションと早期社会復帰が可能となり、手術後の生活の質が向上します。

■ 大血管疾患

大動脈瘤、大動脈解離など
※大動脈瘤に対してはステントグラフト治療を積極的に行っています。

<ステントグラフト治療>
カテーテルで血管内に人工血管を留置する方法で、一般の手術より体への負担が軽減され、入院期間も短縮できるのが利点です。動脈瘤の状態や治療効果などを鑑みて、症例ごとによく検討する必要がありますが、今後さらに増加していくと考えられます。

■ 末梢血管疾患

閉塞性動脈硬化症、静脈瘤、深部静脈血栓症、リンパ浮腫など
※下肢静脈瘤手術や血管治療を積極的に行っています。

<血管内レーザー焼灼術(EVLA:endovenous laser treatment>
下肢静脈瘤に対する血管内レーザー焼灼術は、逆流している静脈の中に光ファイバーを通し、レーザーにて血管の内側から静脈の壁を焼く治療法です。焼かれた血管は変性して硬化し細くなり、従来のストリッピング手術と同じ効果が得られます。ストリッピング術に比べ出血も少なく、傷跡もほとんど残りませんので、『低侵襲』かつ『低リスク』です。
外来診療体制

心臓血管外科

診療
 

 

 

 

 

 
午前
新患
 
 
谷口 真一郎
(第1・2・4週)
北村 哲生
寺谷 優風子
 
 
谷口 真一郎
(第2・3・4週)
北村 哲生
寺谷 優風子
 
 
午前
再診
 
 
谷口 真一郎
(第1・2・4週)
北村 哲生
寺谷 優風子
 
 
谷口 真一郎
(第2・3・4週)
北村 哲生
寺谷 優風子
 
 
午後
新患
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
午後
再診
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

診療担当医

心臓血管外科
谷口 真一郎
TANIGUCHI SHINICHIRO
心臓血管外科部長
地域医療連携センター長
低侵襲治療センター副センター長
長崎大学 1999年卒
医学博士
日本外科学会 外科専門医
日本外科学会 認定指導医
日本胸部外科学会 正会員
日本胸部外科学会 九州地方会評議員
三学会構成 心臓血管外科修練指導者
三学会構成 心臓血管外科専門医
日本低侵襲心臓手術学会 低侵襲心臓手術認定医
心臓血管外科国際会員
日本脈管学会 認定脈管専門医
下肢静脈瘤血管内レーザー焼灼術実施医
下肢静脈瘤血管内レーザー焼灼術指導医
ICD(インフェクション・コントロール・ドクター)
臨床研修指導医
卒後医師臨床研修プログラム責任者養成講座修了
緩和ケア研修会修了
北村 哲生
KITAMURA TESSHO
心臓血管外科医長佐賀大学 2011年卒
医学博士
日本外科学会 外科専門医
三学会構成 心臓血管外科専門医
胸部ステントグラフト実施医
腹部ステントグラフト実施医
臨床研修指導医
寺谷 優風子
TERATANI YUUKO
心臓血管外科医員長崎大学 2019年卒
下肢静脈瘤血管内レーザー焼灼術実施医
緩和ケア研修会修了
日本病態栄養学会認定 NST研修修了
JHRS認定 心電図専門士
日本不整脈心電学会認定 植込み型心臓デバイス認定士
日本心臓リハビリテーション学会 認定指導士
日本心不全学会 心不全緩和ケアトレーニングコース受講
中路 俊
NAKAJI SHUN
心臓血管外科非常勤長崎大学 2002年卒
医学博士
日本外科学会 外科専門医
日本外科学会 認定指導医
三学会構成 心臓血管外科専門医
三学会構成 心臓血管外科修練指導者
日本循環器学会 循環器専門医
日本脈管学会 脈管専門医
下肢静脈瘤血管内レーザー焼灼術実施医
下肢静脈瘤血管内レーザー焼灼術指導医
日本心臓リハビリテーション学会 心臓リハビリテーション指導士
胸部ステントグラフト実施医
胸部ステントグラフト指導医
腹部ステントグラフト実施医
腹部ステントグラフト指導医
浅大腿動脈ステントグラフト実施医
臨床研修指導医
緩和ケア研修会修了

診療実績

2022年度2021年度2020年度2019年度

心臓血管外科の実績(手術件数)

心臓胸部大血管手術63
 弁膜症(MICS)42(18)
 虚血性心疾患(OPCAB)8(0)
 その他の心臓手術7
 胸部大血管(ステントグラフト)6(3)

腹部大血管(ステントグラフト)13(8)
末梢動脈19
末梢静脈(下肢血管内レーザー焼灼術)149(127)
内シャント造設術29
総症例数273

人工血管置換術(胸部)3
人工血管置換術(腹部)5
ステントグラフト(胸部)3
ステントグラフト(腹部)8

MICS術 手術件数

大動脈弁10
僧帽弁11
三尖弁0
僧帽弁+三尖弁1

心臓血管外科の実績(手術件数)

心臓胸部大血管手術79
 弁膜症(MICS)41(13
 虚血性心疾患(OPCAB)11(0)
 その他の心臓手術8
 胸部大血管(ステントグラフト)19(10)

腹部大血管(ステントグラフト)21(13)
末梢動脈15
末梢静脈(下肢血管内レーザー焼灼術)155(149)
内シャント造設術43
総症例数313

人工血管置換術(胸部)9
人工血管置換術(腹部)8
ステントグラフト(胸部)10
ステントグラフト(腹部)13

MICS術 手術件数

大動脈弁5
僧帽弁5
三尖弁0
僧帽弁+三尖弁3

心臓血管外科の実績(手術件数)

心臓胸部大血管手術81
 弁膜症(MICS)51(15)
 虚血性心疾患(OPCAB)14(3)
 その他の心臓手術4
 胸部大血管(ステントグラフト)12(10)

腹部大血管(ステントグラフト)24(18)
末梢動脈23
末梢静脈(下肢血管内レーザー焼灼術)167(159)
内シャント造設術40
総症例数335

人工血管置換術(胸部)2
人工血管置換術(腹部)6
ステントグラフト(胸部)10
ステントグラフト(腹部)18

MICS術 手術件数

大動脈弁10
僧帽弁8
三尖弁0
僧帽弁+三尖弁3

心臓血管外科の実績(手術件数)

心臓胸部大血管手術72
 弁膜症(MICS)38(28)
 虚血性心疾患(OPCAB)18(0)
 その他の心臓手術4
 胸部大血管(ステントグラフト)12(11)

腹部大血管(ステントグラフト)16(14)
末梢動脈37
末梢静脈(下肢血管内レーザー焼灼術)220(210)
内シャント造設術49
総症例数394

人工血管置換術(胸部)1
人工血管置換術(腹部)2
ステントグラフト(胸部)11
ステントグラフト(腹部)14

MICS術 手術件数

大動脈弁18
僧帽弁7
三尖弁1
僧帽弁+三尖弁2

認定施設

・3学会構成心臓血管外科委専門医認定機構認定 基幹施設
・日本脈管学会認定 研修指定施設
・胸部・腹部ステントグラフト実施施設
・下肢静脈瘤に対する血管内治療実施基準による実施施設