教育・研修制度
当院ではラダー制を導入して多くの研修を行っており、新人研修も充実しています。教育担当者が年間計画に則り、多くの知識・技術を修得できるよう、研修を企画・実施しています。外部講師による研修を行うなど人材育成に力を入れています。
ラダー(能力段階)制について
ラダー(Ladder)とは日本語で「はしご」や「階級」を意味する言葉です。当院看護部では「人材育成」「人材活用」「能力評価」を目的として、ラダー制を導入しています。ラダー制とは、看護職務の内容と看護者に求められる能力を規定したもので、キャリア開発プランの設計図です。これを活用することで各自の役割認識を高め、患者さんに対して質の高いサービス提供を行っています。
レベル1 (新人) 1年目
新人、指導を受けながら患者への看護を実践できる
◯目指す到達目標
・基本的な看護手順に従い必要に応じ助言を得て、看護プロセスに沿って看護を実践することができる
・必須の研修などを主体的に受講し、自身の看護ケアを振りかえることができる
社会人として基本的な態度を身につけることができる
・専門職業人として倫理的な問題に気付くことができる
・組織・チームの一員としての自覚を持ち、自身の役割が理解できる
レベル2 (一人前) 3~4年目
3~4年目、標準的な看護計画に基づき自立して看護を実践し、後輩指導ができる
◯目指す到達目標
・標準的な看護計画に基づき、自立して看護を実践することができる
・後輩の育成に関心を持ち、関わることができる
・自己の看護を振り返り、看護観を深めることができる
・専門職業人として、倫理的な視点を持って行動できる
・組織・チームの一員として自覚を持ち、責任をもって自身の役割を果たすことができる
レベル3 (日々リーダー) 4年目
4年目~、
・個別性な看護実践ができ、リーダーシップがとれる
・後輩育成の中心として指導力を発揮できる
◯目指す到達目標
・受け持ち看護師として個別性を考慮した看護を実践することができる
・自己のキャリアプランの方向性を考えることができる
・事例検討の指導・研究ができる
・倫理的問題に対し対象と良好な関係を築きながら対応できる
・組織・チームの一員として自覚を持ち、主体的に活動することができる
レベル4 (チームリーダー) 10年
10年目以上、
・幅広い視野で予測的判断をもち、創造的な看護実践ができる
・ロールモデルとしてチームの中心的役割を担い、後輩を育成できる
◯目指す到達目標
・幅広い視野で予測的判断のもと看護を実践することができる
・キャリアプランを積極的に進めることができる
・学生、チームメンバー、個々に応じた指導ができる
・研究的な視点を持ち、メンバーをリードし研究に取り組むことができる
・倫理問題においてリーダーシップを発揮することができる
・自己の立場と役割を認識し、役割モデルとして行動し、リーダーシップを発揮することができる
レベル5 (チーフ) 20年
20年目以上、
・より複雑な状況に対して的確な看護実践ができ、チーム医療の要となる
・部署における看護の質を高め維持する推進力となり、部署の目標達成に貢献できる
◯目指す到達目標
・より複雑な状況において、ケアの受け手にとっての最適な手段を選択し、QOLを高めるための看護を実践することができる
・所属における教育環境を整えることができる
・研究の指導・助言ができる
・倫理問題においてコーディネートし教育的役割を担うことができる
・組織の一員として役割を認識し、幅広い視野のもと行動できる
クリニカルラダーシステム(臨床看護実践能力習熟段階制)とは、新人ナースからエキスパートナースへと段階を踏んで臨床における患者ケア提供能力を中心とした看護実践能力を育成するシステムです。基本的には部署スタッフの全員が新人と関わり、育てていくことを方針にしています。
中途入職者教育サポート制度
中途入職者も安心して働けるよう、「中途入職者チェックリスト」を活用し、経験に応じて実地指導者がサポートします。
随時チェックしながら、夜勤や待機業務に入れるようになっています。