在宅医養成の試み(終章)

 国(厚生労働省)も日本医師会も「在宅へ」という方向性を明示し、「総合医」や「かかりつけ医」、「訪問診療医」の意義を強調しているのに、肝心な患家の負担という意味ではまだまだ整備がされていません。国が在宅医療を本当に拡大したいのなら、家族に負担のない病院医療と比べて、家族に負担の生じる在宅医療は費用負担を軽減しないと在宅医療が拡がるはずはありません。サービス提供側も在宅であるが故に高額になる指導料や処置料を、献身的な家族から頂くのはつらいことです。せめて負担が病院医療の半額(この場合5%)にならなければ、「やっぱり家で看とろう」と思われる家族の絶対数は増えません。日本の超高齢化社会を乗り切るために、是非早期に負担軽減して頂きたい分野だと思います。
さて、このタイトルで長々と書いて参りました。在宅医養成を法人で取り組もうと心に決め、数々のトライアルを行って参りました。在宅医が育つのを待っているだけではいけないと考えたからです。もはや、訪問診療を抜きに開業は考えにくい状況になっているのに、開業を目指す勤務医は在宅のフィールドへは無関心です。福岡や東京で行った開業支援セミナーで持論をお話すると、理解はして頂けますが自分から飛び込もうという先生にはなかなか巡り合えません。
そこで、私が今までこのブログや講演の中で強調してきたポイントをわかりやすく見て頂くために動画「こんな方法があったんだ!! 必見!!開業する前に(白十字式)訪問診療医養成プログラム」http://www.tominaga-message.com/houmon/
を作成致しました。是非御覧下さい。
時代は在宅医療の充実を求めています。これからも今まで以上の情熱を持って在宅医を養成したいと思います。皆様、どうかよろしくお願い致します。