ジャーナリストの櫻井よしこさんは保育園でまかり通る「自由保育」の好き勝手と題して以下のように指摘しています。
「いま公立の保育園では自由保育の旗を掲げています。大変耳に心地よい言葉です。これは子供が善なる存在で、前向きであるという性善説に基づいていると思います。自由にしておくのが一番いい。叱ったりする事はよくない。親がいろいろなことを押し付けるのもよくない。子供を自由にするのが一番だという考え方です。しかし、実際の保育園でみる光景はまるで保育園が老人ホームになったようです。自分のすきな相手とだけ集まってこもごもお話をしています。以前のように団体でお遊戯をしたり、歌を歌ったり、かけっこをしたりということをなかなかさせることができません。ですから子供は自分と気のあった人とだけしか遊ばないし、話さないのです。しかし、これは人生で初めて、今まで見たこともない他人と時間と空間を共有するという社会的な訓練にはまるで役に立ちません。気の合わない子供と何とか折り合いをつけることを学ぶ機会を奪っていることになります。」と自由保育の自由という耳に心地よい言葉に潜む恐ろしさを指摘しています。