たちあがれ日本の共同代表を務めていた与謝野馨議員が民主党政権から連立政権参加の打診を受け、党内で孤立。2011年1月13日平沼代表に離党届を提出後、翌日、管再改造内閣にて経済財政政策担当大臣に就任しました。「自分には時間がない」、「最後のご奉公がしたい」とのコメントを発しました。この民主党政権参加に関しては、選挙区の東京1区で民主党の海江田万里氏に敗れ、比例代表で自民党議員として復活当選した経緯やたちあがれ日本の結党時の反党行為のため党より除名処分されていたこともあり、自民党や他の野党から強く批判されたのは記憶に新しいと思います。マスコミや民間人からも非難の嵐でした。
しかし、私は与謝野さんの「社会保障と税の一体改革」にかける情熱には一種の執念に近いものを感じ、心からの応援を送りたいと思います。管総理が財政破綻のマニフェストを改め、超高齢化・少子化を乗り切る頭脳として指名した与謝野氏はこれを意気に感じ、予想される批判をものともせず、30数年に及ぶ政治家人生の最後の仕事に集中しようとされている姿と思うからです。海江田さんに選挙区で3回も敗れ、2007年には喉頭癌で入院し、今後選挙で勝ちあがる自信もなければ、病身を押して政治家を続ける気力もない、そんなことを感じてせめてバッジを付けている間に自分の知識と経験をすべて残したいとお考えになったうえでの行動であると拝察しています。政治家としての勇気に心打たれる思いをされたのは私だけではないと思います。